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【環境について考えよう】
地球と家計を救う!今こそ考えよう おうち時間の食品ロス削減術

【環境について考えよう】地球と家計を救う!今こそ考えよう おうち時間の食品ロス削減術

昨今のコロナ禍による食生活の変化により、家庭での食品ロス増加が考えられています。
食品ロスとは「食べられるのに捨てられている食品」。食品や家計の無駄であるのはもちろん、世界的な気候変動の原因にもつながる重大な問題です。
おうち時間が増えた今こそ、改めて環境問題と家庭での食品ロス削減について考えてみましょう。

コロナ禍で家庭ごみが急増!
食べられる食品をごみにしていませんか?

東京23区では、令和3年1月第1週の家庭ごみが、前年と比較すると約2割も増加しました。原因は、コロナ禍のため家で料理や食事をすることが増え、生ごみ、プラごみが増えたこと。この実態を受けて各自治体では、食品ロスの増加を懸念し、住民に向け「食品ロスの削減」を呼びかけ始めました。外出自粛と不安な状況のせいで、食品の衝動的なまとめ買いが増え、結局食べきれず、賞味期限切れで捨ててしまった──。思い当たる人も多いのではないでしょうか。

食品ロスには、企業やレストランなどから出る「事業系食品ロス」と「家庭系食品ロス」がありますが、これらの量はほぼ同じ。家庭から出る食品ロスが、とても大量だとわかります。

【家庭の食品ロス 3つの原因】

  1. 直接廃棄
    賞味期限切れなどで未開封の食品を捨てる
  2. 食べ残し
    料理を作りすぎて、食べきれずに捨てる
  3. 過剰除去
    野菜の皮、茎などの食べられる部分を過剰に捨てる

(農林水産省資料 平成29年度食品ロス統計調査)

食品ロスが気候変動の原因に
多大な資源も無駄に!

食品ロスは可燃ごみとして焼却され、二酸化炭素を排出します。その量は全世界で36億トン、全排出量の約8%にもなります。排出される二酸化炭素=温室ガスは、地球温暖化の原因につながります。世界が「脱炭素社会」を目指し、日本でも2050年までに二酸化炭素の排出量ゼロを目標に掲げている中、この数字は大きいです。
また、世界中で起こっている干ばつ、洪水などの気候変動の原因も地球温暖化だといわれています。気候変動が長く続けば、農地などの環境が悪化し、食糧を生産できなくなるリスクも高まります。

さらに食品ロスは、資源も無駄にしています。世界全体の食品ロスは、世界中の農地の約30%を使って生産したという報告があり(国連食糧農業機関(FAO)2015年)、その生産に使った水、燃料なども、すべて無駄になってしまいます。

なにげなく捨てた食品が、地球の気候変動や多大な資源の無駄につながっているということを、意識する必要があります。

家計のロスは7万円以上!
おにぎり250個分を捨てている

食品ロスの無駄で、もっとも身近なものは家計の無駄。食べずに捨てた食品をお金に換算すると、どれくらいだと思いますか?
自治体によっては、食品ロスの金額を試算して発表しています。たとえば横浜市では、約94,000トンの食品ロスがあり、市民1人当たり約25キロでした(2019年)。これをおにぎりに換算すると約250個分で、金額にすると1人当たり約19,000円分と試算。4人家族なら1年に76,000円分を捨てたことになり、とても放ってはおけない金額です。

1人当たり1年の食品ロス = おにぎり250個分 = 約19,000円!
(横浜市㏋ 2020年7月発表)

家庭でできる食品ロス削減術
プロのアドバイスを実践!

家庭の食品ロスを減らすには「買い物」「保存」「調理」の3点を見直すことが大切。また、食品の備蓄も意識することで無駄の改善になります。
ここからは食品ロス削減アドバイザーであり、食品ロスになりがちな備蓄食品の専門家でもある、島本美由紀さんにアドバイスをいただきました。
知っているようでも意外と実践できていないことも。思いあたることがあれば今日からでも取り入れてみましょう!

ポイント1.「買い物」必要なものを必要な量だけ買う

  • ●まとめ買いのお得感につられない
    野菜は特売、まとめ買いを選びがち。でも、すぐに食べられない分は使いきれず、結局ダメにしてしまう。
  • ●冷蔵庫の中身をスマホで撮影してから買い物に行く
    食品、調味料の在庫を確認しながら買い物できるので「あるのに買ってしまった」を防げる。
  • ●食べきりたい食品で献立を立てる
    そろそろ食べきりたい野菜、調味料などがあれば、これで献立を考え、足りないものだけ買ってくる。
  • ●空腹のときは買い物に行かない
    お腹がすいていると、つい余計なものを買ってしまい、食品ロスにしてしまう可能性がある。

ポイント2.「保存」正しい保存で長持ちさせる

  • ●野菜、果物は紙、ラップ、ポリ袋で包むと長もち
    裸で冷蔵庫に入れるのはNG。包むことで冷気による乾燥を防ぎ、鮮度をキープ。とくに断面はラップで密封するとよい。
  • ●新鮮なうちに冷凍する習慣をつける
    買い物の後に、すぐに食べない分は即冷凍。おいしさをキープでき、買い物に行けないときには大助かり。
  • ●使いきれない調味料は冷凍する
    柚子こしょう、みそなどのように塩分が強い調味料は冷凍がおすすめ。カチカチにならないので、すぐ使える。
  • ●もやしは野菜室ではなく、冷蔵室がベスト!
    冷蔵庫の各室の温度を知り、適温で鮮度をキープすれば長もちする。もやしは野菜室では温度が高すぎる。
  • ●じゃがいも、玉ねぎは6~9月は野菜室で保存が正解
    低温が苦手な野菜も、夏場は芽が出やすく傷みやすいので、冷蔵庫の野菜室で保存すると長もち。
  • ●りんごを裸で野菜室に入れてはダメ!
    エチレンガスを出すので、ほかの野菜が傷む原因に。必ず、ポリ袋に入れる。アボカドも同じ。
  • ●種とワタを取れば2倍長もちする
    かぼちゃ、ゴーヤ、パプリカは種とワタに水分が多く、ここから傷むので取り除き、ラップで包む。

ポイント3.「調理」過剰除去をできるだけ減らす

  • ●家庭の食品ロスの3割は過剰除去!
    生ごみとして捨てた部分、本当は食べられる部分かも… 上手に調理しておいしく食べよう!
  • ●ピーマンは丸ごとチンすれば捨てるところナシ!
    1個につき4分電子レンジで加熱し、だししょうゆ、おかかをかければ、丸ごとおひたしの完成。ヘタと種も食べられるので生ごみはゼロ!
  • ●にんじん、れんこんは皮をむかなくてOK!
    にんじん、れんこんなどは、皮のすぐ下に栄養が豊富なので、よく洗って皮ごと食べる。
  • ●野菜のヘタを取るときは
    にんじん、なすなどのヘタを包丁でざっくり切ると、食べられる部分も捨ててしまうことに。ペティナイフなどを使って、ヘタだけをていねいに取ろう。
  • ●実はおいしいブロッコリーの茎
    ブロッコリーの茎は甘く、うまみも濃いので、皮をむいて薄く切り、つぼみと一緒にゆでる。
  • ●キャベツの芯も捨てないで
    キャベツの芯は薄切りにしてレンジで加熱すると、甘くておいしい。あえ物、サラダに。
  • ●カット野菜を活用する
    かぼちゃなど買ってはきたものの、切るのが面倒でダメにしてしまうことも。カット野菜を選ぶという選択肢もあり。

ポイント4.「備蓄食品」買い方・保存方法のコツ

  • ●ローリングストックがおすすめ
    特別な非常食ではなく、ふだん食べている缶詰、パックごはん、インスタント麺などを多めにストックし、消費期限や賞味期限が近いものから食べ、食べたらその分を買って備蓄する方法。
  • ●備蓄食品は好きなものを選ぶのが正解
    非常食や缶詰を選ぶとき、食べなれないものを買うと、賞味期限がきても食べる気が起きず、結局捨てることが少なくない。これも食品ロスの原因に。家族が好きなものを選ぶのが正解。
  • ●備蓄食品には消費期限や賞味期限を貼る
    パッケージの消費期限や賞味期限は見つけにくい場合が多いので、シール、ふせんに見やすく書いて貼っておく。うっかり消費期限が過ぎてしまうのを防ぐ。ただし、水は賞味期限を過ぎても飲めるので捨てないで。

国や企業の取り組みを知ろう
地産地消にも注目!

令和元年(2019年)に施行された「食品ロスの削減の推進に関する法律(食品ロス削減推進法)」は、企業、消費者、地方自治体が協力し、食品ロス削減を国民運動として取り組むべきことと定めています。消費者庁、農林水産省、環境省はそれぞれキャンペーンを行っており、現状や取り組むべきことがわかりやすく説明されています。
企業、非営利団体などの活動も盛んになっています。東京・豊洲市場をはじめ、数々の通販サイトでは、訳あり商品、賞味期限が近い商品などを扱っています。これを利用すれば、お得に食品を買うことで削減に参加できます。フードバンク、フードドライブでは、企業、生産者、家庭から食品を集め(寄付)、福祉に役立てています。食べきれない食品があれば持ち込んでみましょう。

さらに、住んでいる地域で生産された食品にも注目しましょう。地元の食材を利用する=地産地消は、生産地から消費者(食卓)までの距離が短いので、輸送による二酸化炭素の削減になり、温暖化対策に役立ちます。

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