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夏バテ予防には果物が良い?! 管理栄養士に学ぶ「暑さに負けないからだづくり!」

夏バテ予防には果物が良い?! 管理栄養士に学ぶ「暑さに負けないからだづくり!」

いよいよ夏本番。じっとしていても汗がにじむ、この時期は体調を崩しやすいものです。
お子さまの睡眠不足や疲労、食欲不振といった、いわゆる「夏バテ」の症状が気になる親御さまも多いのではないでしょうか。
そこで、今回は汗をかくと失われやすい「カリウム」というミネラルを豊富に含む果物や、暑さに負けないからだづくりについて、管理栄養士の横川仁美さんにお話を伺いました。お子さまと一緒に元気なからだづくりに役立ててみてください。

夏バテ予防に果物!?夏バテの原因も知ってこの夏を快適に

夏バテにはどのような原因があるのでしょうか。暑い環境下では、からだは汗をかいて体温を下げようとします。しかし、汗とともに体内の水分やカリウム等のミネラルの排出もしているため、汗の量が多い夏場は、からだの不調を招きやすいとされています。特に最近では、驚異的な猛暑が続くこともあり、夏バテ・熱中症に注意が必要です。お子さまには、こまめな水分補給の必要性を伝え、発汗で失った体力や栄養を毎日の食事で補ってあげましょう。

そこでおすすめなのが、水分をはじめ、各種ビタミン・ミネラルなど夏バテ予防に役立つ成分がぎゅっとつまった「果物」です。

カリウムを効果的に摂りたいなら果物が最適!そのワケは栄養素の特性にあり!

果物に豊富に含まれる「カリウム」は夏バテに役立つ成分でも知られています。
カリウムは、私たちのからだの調子を整えてくれるミネラルの一種で、体内の浸透圧や水分を調節する働きを持っています。また、筋肉の収縮を正常に保つ働きや血圧の安定にも関わっています。そのため、不足するとだるさや食欲不振に繋がるとされているのです。

そんなカリウムは、水に溶けやすい特性があることから損失しやすく、ゆでた場合、約 30%も減ってしまうといわれています。その点、生のまま食べられる果物は、カリウムが豊富なだけでなく、摂りやすさからみてもカリウムの供給源として適しているのです。

夏の果物には、どんなものがある?合わせてカリウム量を比べてみよう!

夏の時期におすすめの果物について、特徴やカリウム量をご紹介します。どの果物に一番カリウム量が多いのか考えてみましょう。

<果物の種類と特徴>

  • ●バナナ
    バナナは、栄養価が高いだけでなく、即効性と持久力をあわせもったスタミナ源。ブドウ糖、果糖、ショ糖が含まれ、それぞれの糖質が体内で吸収されるまでの時間に差があるため、夏バテ対策の強い味方です。
  • ●メロン
    糖質が多く、食物繊維が少ないので、胃腸に負担が少なく栄養補給ができるよさがあります。ストレスへの抵抗力をつけるために役立つとされるGABAやビタミンCも含まれ、暑さによるストレスを緩和したいときにも食べたい果物です。
  • ●桃
    酸味は控えめですが、体内に入ったマグネシウムや鉄などのミネラル分を吸収しやすくしてくれるクエン酸を含み、疲労回復によいとされます。みずみずしい果汁となめらかな果肉が食欲低下時でも食べやすいでしょう。
  • ●パイナップル
    お肉料理と相性がよいパイナップル。たんぱく質分解酵素「ブロメライン」が含まれ、肉質をやわらかくしてくれます。また、消化も助けてくれることから、夏の暑さでお疲れ気味の胃腸におすすめの果物です。食後のデザートに出してみましょう。
  • ●スイカ
    果物の中でも水分が多く、夏バテ・熱中症対策に。カリウムとともに暑さで弱ったからだを労ってくれるでしょう。さっぱりとした味わいで、食欲がないときでも食べやすいのも嬉しいところ。

<果物の種類とカリウム含有量>

続いて、果物の可食部100g中に含まれるカリウムの含有量をみていきます。バナナやメロンなどは特にカリウムを多く含みます。一番多いバナナとこの中で最も低いスイカとの差は240㎎です。

【出典】文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」(注1)

実際、比べてみると「やっぱり、バナナが一番多かった!」、「意外と、スイカは少なかった」など発見があったのではないでしょうか。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(注2)では、生活習慣病の予防を目的としたカリウム摂取の目標量は、1日当たり12歳~14歳の男女で2,400mg以上、15歳以上の男性で3,000mg以上、女性2,600mg以上となっています。

また、カリウムは野菜やいも類など多くの食品にも含まれていますので、果物以外も上手に取り入れて食生活を楽しまれるとよいでしょう。

果物を食べる上で夏バテ予防に効果的な摂り方・注意点は?

●夏バテ予防には、からだの中で利用されやすい良質なたんぱく源と合わせるのがおすすめ!

効果的な摂り方の1つに、“牛乳を使ったスムージー”があります。お子さまの食欲がないときでも、ほてったからだを冷やしながら不足しがちなたんぱく質が摂れる上、果物の甘味と酸味が食欲を促してくれます。勉強や部活の合間など、ちょっとした小腹対策にもおすすめです。

作り方も、牛乳とお好きな果物をカットしてミキサーに入れてスイッチを入れるだけの手軽さも嬉しいですね。お好みでほかの果物と合わせたり、野菜やはちみつなどを合わせたりしても良いです。お子さまの好きな果物を取り入れることで、食べる楽しみも高まることでしょう。

そのほか、彩り豊かなフルーツサラダも夏の時期に食べやすい1品です。レタスやベビーリーフをベースに、お好みで桃やパイナップルを盛り付けてみましょう。ゆで卵やチーズなども入れれば、ひと皿でビタミン・ミネラル・食物繊維・たんぱく質と、さまざまな栄養素を効率よく摂取できるパワーあふれるサラダの完成です。

夏バテ予防には、食事量を落とし過ぎないことが何よりも大切。この時期に食べやすい果物を積極的に取り入れて、お子さまと一緒に夏の暑さに負けないからだづくりをしていきましょう。

●果物を食べるときの注意点は?

とはいえ、果物をたくさん食べればいいというものでもありません。果物は糖質が多いので、食べ過ぎに注意が必要です。厚生労働省・農林水産省が決定している「食事バランスガイド」(注3)では、1日の果物摂取量を約200g*(可食部)を推奨しています。
*想定エネルギー量:2,200kcal±200

<果物の約200g(可食部)参考例>

  • ・バナナ:2本
  • ・メロン:1/3個
  • ・桃:1個
  • ・パイナップル:0.3個
  • ・スイカ:1/9玉

【出典】「毎日くだもの200グラム運動指針 (9訂版)」(注4) 及び女子栄養大学監修栄養pro

果物の目安量は1日200gが基本ですが、食事バランスガイドでは1日に必要なエネルギー量によって、以下の「(1)1,400kcal~2000kcal」、「(2)2,200kcal(±200kcal)」、「(3)2,400kcal~3,000kcal」の3つの区分にわかれており、性別・年齢・活動量によっても食事量が異なってきます。

12歳~69歳の男性の場合、(2)と(3)の2,200kcal(±200kcal)、もしくは2,400kcal~3,000kcalの範囲に該当します。どちらに該当するのかは、お子さまの活動量を確認しましょう。

<活動量の考え方>

  • ・低い:1日中座っていることがほとんどの人
  • ・ふつう以上:「低い」にあてはまらない人

1日に必要なエネルギーと果物の目安量

年齢 活動量 エネルギー 果物
女性 12~69歳 低い 1,400kcal~2,000kcal 2つ
普通以上 <基本形>
2,200kcal~(±200kcal)
2つ
男性 12~69歳 低い 2つ
普通以上 2,400kcal~3,000kcal 2~3つ

【出典】農林水産省「親子で一緒に使おう!食事バランスガイド」(注5)より12~69歳の男女及び果物部分を抜粋作成
※1つ=果物約100g

夏の果物を味方に!家族みんなで元気な生活を送りましょう

ミネラルだけでなく、水分やビタミンの補給ができ、夏バテ予防にぴったりな果物。しかし、最近では「果物は高くてなかなか手が出せない…」、「皮を剥くのが面倒」といった理由から、購入する頻度が少ないというご家庭も耳にします。比較的安価な冷凍された果物や既にカットされた果物もスーパーで売っているため、それらから利用するのも1つの方法です。ぜひ、野菜だけでなく果物にも注目して、この夏を家族で楽しんでくださいね。

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