肉じゃがに餃子、から揚げといった食卓に頻繁に登場するメニュー。もちろんそのままでもおいしいけど、たまには少しアレンジしてはいかがでしょう? 料理が出来上がってからスパイスを加える方法なら、手軽で失敗知らず。まずはそのまま食べて途中で味変(あじへん)するのも楽しいですね。スパイスはスーパーなどで手軽に手に入るものばかりなので、ぜひ、試してみてください!
クリーミーなポテトサラダがスパイス+ごま油で大人の味に変身
いつものポテトサラダを簡単味変。クリーミーなマヨネーズのコクがおいしさの決め手ですが、ここにクミン(ホール)をプラスするとエスニックの風味が、ローズマリーをプラスするとさわやかな香りとほのかな苦みが加わって、大人の味に変身します。さらにごま油を一回し。香ばしい風味がすべて一体となって包み込んでくれます。「脂っこくなりそう」と思うかもしれませんが、意外としつこく感じないのが不思議です。クミンやローズマリーをどの程度加えるかは、自分の好きな分量を調整しながら見つけてみてくださいね。
ラー油ペーストをプラスしたらいつものから揚げがワンランクアップ
大人も子どもも大好きなから揚げは、食卓に登場する回数も多いことでしょう。たまには定番ではなく楽しみたいなら、のっけてラー油ペーストを付けてみてください。ごま油の風味とほのかな辛味の中から、旨みとコクが感じられ、ワンランクアップしたから揚げに早変わり。液体のラー油と違って付けたいところにピンポイントで付けられるし、大人だけちょっと辛いものを楽しみたいという時にもぴったりです。
青じその風味が口の中いっぱいに広がる、さわやかシュウマイ
きざみ青じその塩味で食べるシュウマイは、青じそのグリーンが白いシュウマイに映えて、見た目にも食欲をそそります。食べると、青じその風味が口の中いっぱいに広がり、シュウマイの脂の旨味がマイルドに引き立てて、あっさりとした味わいに。刻んだりしなくても、チューブから出すだけで香り高い風味の青じそが使えるのはうれしいですね。
ワインのおともにぴったり!肉じゃがとつぶ入りマスタードのマリアージュ
ご飯のおかずとしてだけではなく、晩酌のおつまみとしても活躍する肉じゃが。しょうゆとみりんの甘辛味はどこかほっとする、日本人が大好きな味ですが、ここに、つぶ入りマスタードをプラスするだけで、さわやかな風味とパンチが加わって、日本酒はもちろん、ビールやワインにも合う一品になります。肉じゃがの煮汁でつぶ入りマスタードを溶かしながら加えるだけと、リメイク料理にするより簡単に味変ができるので、たくさん作って翌日も食卓に登場させたいといった場合にも使えます。
魅惑のハリッサで、餃子がおしゃれなおつまみに
つけダレの定番『酢、しょう油、ラー油』を、『魅惑のハリッサ、オリーブオイル、ワインビネガー(赤)』に替えて味わう餃子です。ハリッサはチュニジア生まれ、地中海沿岸の国々でよく使われる調味料で、クミン、ガーリック、コリアンダーが入った辛味調味料。オリーブオイルや赤ワインビネガーと混ぜることで、餃子の旨味と具材の甘味を引き出して、いつもとは一味違ったオリエンタルな味になります。
スパイスを上手に使えるようになると料理のレパートリーが増えるし、同じメニューでも食べ進める途中で味変することもできます。テイクアウトしてきた料理を我が家風にアレンジするのもおすすめです。食卓を豊かにしてくれるスパイスを、ぜひ気軽に使ってみてくださいね。
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執筆者プロフィール
青木 敦子(あおき あつこ)
All About「調味料ガイド」、博士(食物栄養学)、名誉フードスペシャリスト、料理研究家、栄養士、オリーブオイルソムリエ、実践女子大学・短期大学非常勤講師、イタリアを中心にスペイン、フランスなど50回近く渡欧し、料理を学ぶ。国内外にて31冊の本を出版。
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