from ハウス

  • 食育

当たり前に食べていた組み合わせにこんな効果が⁉ 食べ合わせ知識5選

当たり前に食べていた組み合わせにこんな効果が⁉ 食べ合わせ知識5選

いつも何気なく食べている食事の中に、実は素材の組み合わせや調理によって、栄養成分の吸収を促すなど、おいしいだけでなく健康面でも役に立っているものがあります。今回は、そんな魅力的な「食べ合わせ」の例をご紹介しましょう。

イタリアのマンマの味「トマトソース+オリーブオイル」は健康にもよかった!

トマトにたっぷり含まれるリコピンという赤い色素成分は、抗酸化作用があることが知られています。リコピンは、一般の生食用トマトよりも、ジュースや水煮缶のような加工用トマトの方に多く含まれています。また、加熱したり、(脂溶性のため)油脂とともに摂取したりすると吸収が良くなります。

さらに、ニンニクや玉ねぎを油と合わせて調理すると、ニンニクと玉ねぎに含まれるフィトケミカルの働きで、さらにリコピンが吸収しやすい形になることもわかってきました。

だから、たとえばイタリアのマンマの味・トマトソースのように、トマトをオリーブオイルやニンニクなどを使って煮詰めた調理は、実に理にかなっているのです。ガスパチョやラタトゥイユなどの料理も同様で、おいしいだけでなく、健康に役立つ成分をより活かせる調理法といえます。

臭み消しだけじゃない!干物にカボス・スダチを搾るのは正解

シシャモや、イワシ、アジなどの小魚を丸ごと食べられる干物。動物性食品に多く含まれる良質のタンパク質だけでなく、日本人に不足しがちなカルシウムなどのミネラルも豊富に含まれています。

カルシウムは、人間の体の中で最も多く含まれているミネラルであり、骨や歯の原料となり、他にも筋肉や神経などにも存在しています。しかし食品から摂ったカルシウムは体内で消化吸収されにくいという面があります。

干物などを焼いた時、スダチやカボスなどの柑橘類を搾ると、臭みを消してさっぱりとおいしく食べられますね。そんな柑橘類の酸っぱさの元は、主にクエン酸などの有機酸。実はクエン酸には、カルシウムなどのミネラルを小腸の中で吸収されやすくする働きがあると考えられています。干物を食べる時には、柑橘類をお忘れなく。

お味噌汁の実、定番の野菜や海藻がおすすめなワケ

味噌汁の実(具材)としては、一般的に野菜や芋類、ワカメなどの海藻が使われることが多いですね。野菜や芋類、ワカメなどにはカリウムが多く含まれます。また海藻のヌルヌルはフコイダンやアルギン酸。これらには、余分なナトリウムを排出する働きがあると考えられています。

ごはんと味噌汁、という「日本人の食事」の基本は、やはり健康的。加熱することで不足しがちな野菜なども量をとりやすくなるので、忙しくて料理をするのは面倒という人たちも、できるだけ多様で具沢山な味噌汁を飲むのがよさそうです。

ちなみに、「血圧が高いから、味噌汁は飲まないようにしている」という人がいます。しかし近年、高血圧とお味噌汁の関係性は否定されています。常識的なレシピでは味噌を使う量は少なく、科学的にも味噌汁は血圧に影響しないという報告が出ているのです。それは、大豆由来の血圧を下げる成分と、米麹由来の、腎臓から食塩を排出する成分によるのでないかとみられ、現在も研究が重ねられています。

「焼き魚に大根おろし」は健康面でも相性がよかった

生野菜などには消化酵素が含まれていますが、特に生の大根には、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼなどの消化酵素が多く含まれていることが知られています。

昔からお餅や焼き魚には大根おろしがつきものです。絡めていただくと、魚のタンパク質や餅のデンプンを消化酵素が分解し、消化をサポートしてくれることを、昔の人は経験的にわかっていたのかもしれません。ただし、酵素は熱に弱いので大根は生で、また酵素を活性化させるためおろして使いましょう。

固い肉やタコなどを軟らかく調理したい時には、先に大根おろしと絡めてしばらく置いてから調理するとやわらかく仕上がります。

スタミナ不足時の王道、レバニラ定食の効果は?

レバニラといえば、疲れた時のスタミナチャージのイメージですね。レバーには、タンパク質だけでなくビタミンB群も豊富。ビタミンB群は、エネルギーとなる糖質やタンパク質、脂質を代謝する上で欠かせない補酵素です。鉄分も多いので、鉄分不足からくる疲労感の回復にも役立ちます。

またレバニラに使用する、ニラや玉ねぎに含まれる独特の匂いや辛味成分である硫化アリルは、ビタミンB群の吸収を高める働きがあり、相乗効果があります。

ごはんは、主成分が糖質。糖質はタンパク質や脂質とともにエネルギーとなる栄養素ですが、ほかの二つよりもまず先にエネルギーに変わります。もちろん糖質がエネルギーに変わる時にはビタミンB1が必要となります。ごはんを主食にして、おかずにレバニラを食べるのは、疲労回復を促す上で理にかなった食べ合わせと言えそうです。

※食べ物は、特定成分を濃縮した薬とは異なり、様々な成分を含むため、成分の作用は認められていてもどの程度の量を食べれば効果があるのか、ということは明確ではありませんので、偏った食べ方はしないように気をつけましょう。

※本ページの記載内容は記事公開時点の情報に基づいて構成されています。

関連記事

 
  • 食育

<野菜ソムリエが伝授> 思春期の体調管理や集中力アップにおすすめの ”野菜のチカラ”で新学期に備えよう!

毎日何気なく食べている野菜にはさまざまなチカラがあることを知っていますか。野菜が苦手な子どもも多いですが、勉強やスポーツへの集中力をアップしてくれるなど、中高生にとって大切な栄養を多く含んでいますので、毎日たっぷり摂りたいですね。野菜ソムリエPro.として日本野菜ソムリエ協会認定料理教室を主宰し、高校生と春から中学生の子どもを持つお母さんでもある安部加代子さんに、“野菜のチカラ”や、“子どもにおいしく野菜を食べさせるコツ”などについて伺いました。

 
  • 食材

カルシウムだけじゃない!日本乳業協会に聞いた「牛乳」の歴史や魅力とは

私たちが日頃飲んでいる「牛乳」。日本ではいつから飲み始められたか知っていますか?牛乳の歴史は諸説ありますが、約1万年前に始まり、日本でも飛鳥時代には飲まれていたとされています。カルシウムやたんぱく質、ビタミンなどをバランスよく含み、高い栄養価を持つ牛乳は、当時は薬とされ、大変貴重なものでした。日本で牛乳が広まった歴史や、生産量の移り変わり、そして目的に合わせたおすすめの飲み方について、牛乳をよく知る専門家、一般社団法人日本乳業協会にお話を伺いました。

 
  • 食育

子どもが嫌いな野菜の5つの特徴と野菜が美味しく食べられる料理のコツ!

「うちの子、今日もまったく野菜を食べてくれなくて…」「どうしたら野菜を食べてくれるんだろう…」。野菜が苦手で食べようとしない子どもに、悩んでいるパパやママは多いことでしょう。ビタミン・ミネラル・食物繊維などが豊富に含まれている野菜は、子どもの健やかな成長のためにも不可欠と言えます。また、野菜不足は代謝や免疫力の低下、便秘など、さまざまな症状の原因になりやすいため、何とか克服したいものです。そこで今回は、子どもが嫌がる野菜の特徴と、子どもが野菜を少しでも喜んで食べてくれる料理のコツについてお伝えします。


その他の記事

 
  • 開発ストーリー

「秋ウコン」の意外なチカラとは?!人気製品の開発秘話インタビュー!

みなさん、ウコンと言えば、会食やパーティーなどのシーンで飲むイメージが強いのではないでしょうか?今回はそのウコンが持つ、意外なチカラに着目した2つのサプリ「クルビサ」と「ゴールデンヴェール」の開発者のお二人にお話を聞いてみました。

 
  • サステナ

中学一年の生徒さんたちが「給食の食品ロスを減らすアイディア」を考えました!ハウス食品グループの地域との取り組み

ハウス食品グループでは毎年、東京本社が所在する千代田区の九段中等教育学校さまの、第一学年「総合的な学習の時間『地域を知る~企業訪問』」に協力しています。この授業は、キャリア教育や社会性の育成を目的に、生徒さんが千代田区内の企業・事業者を訪ね、そこで出された課題に対して解決策を提案するというユニークなもの。ハウス食品グループはこの趣旨に賛同し、共に学ぶ気持ちで取り組みを継続しています。今回は、九段中等教育学校の1年生5名の生徒さんたちがハウス食品グループ本社CSR部の神宮字 慎さんを訪問し、食品ロスについて学習、ハウス食品グループの食品ロス削減の取り組みについて説明を受けました。そして、提示された課題「自分たちの学校の給食の食品ロスを減らす方法」について約3ヶ月かけて考え、プレゼンしてくれました。

 
  • レシピ

「カモンハウス」会員の皆さまのアイディアレシピも盛りだくさん。フルーチェアレンジで楽しく牛乳を使おう!

1976年にハウス食品から発売されたフルーチェ。火を使わず、親子はもちろん、お子さま一人でも安心して作ることができるデザートを届けたいという思いから生まれました。フルーチェと牛乳があればすぐできる手軽さで、幅広い世代に親しまれています。 一方、近年、日本ではペットボトル飲料の増加などで牛乳の消費量は減少傾向にあります。また、冬はあまり牛乳が飲まれない上、コロナ禍による休校や、業務用需要の停滞もあり、牛乳消費量の減少は社会問題にもなっています。しかし牛乳は栄養価の高い食品。今回は「カモンハウス」会員の皆さまから「トークのお部屋」に寄せられた2,000件近い投稿をもとにしたフルーチェアレンジをご紹介。手軽に作れるフルーチェでもっと牛乳を使ってみませんか?ぜひ、参考にしてみてください。

 
  • 想い出

【コメントを漫画化】ほっこりエピソードがたくさん!ハウス食品カレーの想い出

カレーは子どもから大人まで大好きなメニューのひとつ。朝も昼も夜も、食卓や給食、キャンプ場など、いつどこで食べても美味しく、カレーがあるだけで不思議と楽しい時間になりませんか。ハウス食品では、1926年に「ホームカレー」を発売。以来、数多くの商品を開発し、たくさんの方に笑顔を届けてきました。今回は、ハウス食品グループ製品の想い出をお伺いしたトークのお部屋からカレーに関するエピソードを集め、漫画化しました。

 
  • スパイス

【管理栄養士監修】心とからだを癒やす“スパイスティー”で充実したリラックスタイムを

最近注目を集めている“スパイスティー”。スパイシーで甘い香りは、リラックスタイムにぴったりなだけではなく、体調を崩しやすい季節の変わり目にもおすすめのドリンクです。この記事では、各スパイスの香りの特徴を解説しながら、おうちで簡単にできる“スパイスティー”のアレンジレシピをご紹介します。