ダイエットや健康のために糖質量を意識する人が増えています。だからといってあれもこれも我慢しなくてはならないわけではなく、食材の選び方次第で、大幅な糖質制限が可能なのです。今回はカレールウを使った「糖質オフのカレー」を紹介します。
カレールウを使いながら、うまく糖質制限するコツは?
糖質制限がブームのようになっていますが、やみくもに糖質カットをするのがいいわけではありません。
例え糖質が高めでも、栄養の面で言うと、じゃがいもやにんじんにはほかにも大切な栄養素が含まれています。どの食材の糖質が高いかを知っておいて、1日の中でバランスを取るようにしましょう。下の表を見ると分かる通り、イモ類や根菜類は一般的に糖質が高め。例えば、かぼちゃやじゃがいもを入れたらご飯を少なめにするなど、適宜意識するようにしましょう。
【定番カレーの具と糖質量】(100gあたり)
- ・にんじん(皮を剥いたもの):6.3g
- ・玉ねぎ:7.2g
- ・じゃがいも:16.3g
- ・牛肉(ロース):0.2g
【カレーによく使われる具材の糖質量】(100gあたり)
- (野菜、きのこ類)
- ・ほうれん草:0.3g
- ・ブロッコリー:0.8g
- ・なす:2.7g
- ・トマト:3.7g
- ・黃ピーマン:5.3g
- ・赤ピーマン:5.6g
- ・ごぼう:9.7g
- ・かぼちゃ(西洋):17.1g
- (きのこ類)
- ・マッシュルーム:0.1g
- ・しめじ:1.3g
- (肉類)
- ・豚肩ロース:0g
- ・豚ひき肉:0.1g
- ・豚もも肉:0.2g
- ・鶏もも肉:0.2g
- ・牛ひき肉:0.3g
- ・ベーコン・ショルダー:2.5g
- ・ウインナー:3.0g
【ごはん類】(100gあたり)
- ・五穀(米、大麦、あわ、ひえ、きび等の5種類の穀物を含むもの):65.1g
- ・押麦:68.2g
- ・玄米:71.3g
- ・精白米:77.1g
今回は、糖質を気にする人も我慢しなくていいように、極力糖質カットを実現したカレーを作ります。どこにポイントがあるか、そして普段食べているものとどのくらい違うか、順を追って見ていきましょう。
決め手は食材選びにあり! 「糖質制限カレー」の中身とは?
糖質をカットするポイントは、ズバリ食材選び。他には調理法や置き換えなどで対応することができます。
今回は豚ひき肉を使っています。肉はそもそも糖質が少ないので、どんなものを選んでも問題ないですが、もしカロリーも気にするなら、脂が少ないものがいいです。ウインナ―などの加工肉は肉のなかでは意外と糖質が高めのものもあるので注意しましょう。
ごはんの量はもちろん減らすのが一番の糖質カットですが、白米の一部を雑穀や押麦に変えるだけでも違います。
そして一番肝心な野菜選びですが、上記で説明したとおり糖質量にかなりの差があります。青菜類は少ないので、取り入れるといいでしょう。
これなら我慢しなくて大丈夫! さっそく糖質制限カレーを作ってみよう
これが実際に作った糖質カットを意識した、ルウでつくったカレーです。
レシピ名:ほうれん草と豚ひき肉とマッシュルームのカレー
材料(2人分) |
分量 |
重量(g) |
1人分糖質量(g) |
ハウス プライムバーモントカレー(中辛) |
1袋(二皿分)※ |
27.2 |
6.9* |
ほうれん草 |
1/2束 |
100 |
0.2 |
玉ねぎ |
1/4個 |
50 |
1.8 |
マッシュルーム |
1パック |
100 |
0.05 |
豚ひき肉 |
150g |
150 |
0.1 |
油 |
大さじ1 |
12 |
0 |
水 |
1と1/4カップ |
250 |
|
発芽玄米ごはん |
2杯 |
300 |
49.8 |
合計 |
|
|
58.85* |
|
|
ごはんなし |
9.05 |
※プライムカレーは分包タイプ(2皿分×4袋入り)です
*撮影時点で販売しているものの糖質量です
<作り方>
- 玉ねぎはみじん切り、マッシュルームは縦半分に切り、ほうれん草は2分程茹でて2㎝程度に切る。
- 鍋に油をひいて玉ねぎを炒めて透き通ってきたら、豚ひき肉を加えて色が変わるまで炒める。
- 水を加えて沸騰したら、いったん火を止め、ルウを少しずつ振り入れて溶けるまで混ぜ、時々かき混ぜながらとろみがつくまで7~8分煮込む。
- マッシュルームを加えて2~3分煮込み、ほうれん草を加えてひと煮立ちさせる。
- 4とともにごはんをお皿に盛る。
ほうれん草など青菜類は野菜の中でも特に低糖質です。モロヘイヤも低糖質でカレーに合います。また、きのこ類の中でも特に低糖質なマッシュルームは、大きく切るとボリュームも出て食べ応え十分。
合計の糖質量を見ても、1日の目安量の約1/4程度で収まっていることがわかります。これなら糖質を気にする人でも、我慢することなく食べられます。
ぜひ選ぶ具材に注意しながら、あれこれ変化をつけて、お好みの糖質カットカレーを作ってみてください。
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執筆者プロフィール
小泉 明代(こいずみ あきよ)
管理栄養士。健診センター、小学校での勤務経験なども活かしながら、現在はフリーランスでレシピ開発などを行う。アシスタント・カラーコーディネーターの資格も持ち、彩りと栄養のバランスのよい料理・食事を提案している。All About「元気になれる彩りレシピ」ガイド
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