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30歳以降は要注意!そのダイエットは逆効果!?食べ過ぎ、飲みすぎた時の正しい対処法とは?
「仕事のストレスで飲みすぎちゃった」「自分へのごほうびでスイーツバイキングに行っちゃった」……など、食べ過ぎ、飲みすぎの罪悪感を打ち消すためのダイエット、名付けて“罪滅ぼしダイエット”は果たしてOKなのか、管理栄養士でダイエットや食習慣の改善にくわしい牧野直子先生にうかがいました。
今度こそは減量!と固く決意しておきながら、「ダイエットは明日からにしよう。だから、今夜は最後に少々カロリーオーバーになってもかまわないよね!」などと、自制を先延ばしにし、結局、翌日にはダイエットの決心はうやむやに。体重はむしろ増えてしまった…そんな経験のある方は多いのではないでしょうか。先のことを考えれば自分の損になってしまうはずのダメな選択、自滅的な選択を、私たちはどうして繰り返してしまうのでしょう。ダイエットについては、これまで医学の視点から考えられてきましたが、実は「自制心と選択」という観点から、経済学の問題として説明できる部分も少なくありません。行動経済学の専門家である池田新介先生に、自制と誘惑に流される心についてお話をうかがいしました。
テレビや雑誌、webサイトでダイエット特集を目にしない日はありません。ダイエットがいかに多くの人にとって関心の高いトピックスであるかがうかがえます。美容やファッションのために外見をスリムに保ちたい方もおられれば、医師からの指導や健康診断の結果、減量に取り組まねばならない深刻な状況におかれた方もおられるでしょう。
肥満が大きな要因となる生活習慣病に、糖尿病、高血圧、脂質異常症などがあります。肥満の放置は、動脈硬化から心筋梗塞や脳卒中を引き起こすきっかけにもなりかねませんし、年齢とともに骨や関節に負担がかかり、腰痛や膝痛を起こしやすくもなります。体重の管理は、飽食の時代に生き、長寿を誇る現代の日本人にとって、避けて通ることはできない務めの一つと言えるでしょう。
食べ過ぎや偏食を改める、食事時間を見直す、運動不足を解消するなど、体重管理に何が必要なのか、何をどう改めれば良いのかを、実は私たちは「わかって」います。それなのに、痩せられないのは、「それらの改善を習慣として続けることができないから」であることすらも、「わかって」います。
「わかって」いるのにできないのはどうしてなのでしょう?この単純かつ奥が深い疑問を、「セルフ・コントロール」という行動経済学の観点から、池田新介先生に解説していただきました。
「童話の『アリとキリギリス』に例えれば、私たちの内面には、現在の利益を重視するキリギリスな自分(目の前にある大好物を食べたい)と、将来の利益を考えるアリのような自分(これから先の人生を健康で過ごせるよう肥満を解消したい)がいます。遠い将来の計画を立てている時は、アリとしての自分が立派な理想の未来を描きますが、実際に実行する段になるとキリギリスな自分が出てきてしまい、目の前の利益や快楽を優先したり、具体的に求められる制約付きの行動が億劫になったりし、人は計画に反して将来的にダメな方向に進む安易な選択をしてしまうのです。肥満などの自滅選択は、セルフ・コントロールの失敗の結果なのです。」
身に覚えがありすぎて耳が痛いという人も多いかもしれません。では、そのような心の弱さを踏まえた上で、行動経済学の見地からダイエットを成功させるコツはあるのでしょうか。
「せっかくの決意を無駄にしてしまうかもしれない将来の自分を、約束や契約によって縛っておくことを『プレコミットメント』と言います。例えばダイエット中であることを公言し、目標体重になるまで間食をやめるなどと家族や友人に宣言をしておくのです。自分一人ではくじけてしまいがちなセルフ・コントロールに、他人からの監視という縛りがつきます。家族や友人と一緒にダイエットに取り組めば、サボらないようにと相互にチェックしたり、日々の記録を報告し合ったりするなど楽しみもでき、効果は表れやすくなるでしょう。
また、自分の行動を前もって制約しておくプレコミットメントという方法もあります。外食をする際、高カロリーの料理がメニューにない店を選ぶのです。どの店に入ろうと低カロリーの料理を注文すればよいのですが、高カロリーのメニューを横目に見ながらそれを選ばずにおくという自己管理が必要になります。人は目の前にある誘惑には弱くなってしまいがちですから、高カロリーの料理が目の前に現れないよう、あらかじめ選択肢から取り除いておくという工夫です。」
「また、節制に反する選択をすると面倒なことになる仕掛けを作っておく方法もあります。食べた料理をいちいち記録するレコーディングダイエットや、何かを食べた後は必ず歯を磨くという『マイルール』をつくるのです。食べるという誘惑と、またあの作業を行わねばならないという面倒とを天秤にかけて、割に合わない気持ちを起こさせるのです。ただし、このようなマイルールは、定着するまでは破るのが簡単な上、一度破ってしまうと拘束力が大きく失われます。当たり前の習慣になるまでには強い意志力が求められるのです。そして守られれば強くなり、また守り続けられるのもマイルールの特徴です。」
家計簿をつける、エスカレーターではなく階段を使うなど、長く続けてきた習慣は、始める時は大変だったとしても、徐々に慣れてくるもの。今度はだんだんと習慣が途切れてしまうのが惜しくなり、止めることの方に抵抗を感じるようになってきます。そうした人間の行動のメカニズムを、ダイエットにも活かすことができるのです。
将来の利益のために今の目先の利益を我慢する。そのためには意志の力が必要です。池田先生によれば、意志の力とは抽象的な概念ではなく、脳科学的根拠に基づいた一つの能力であることがわかってきたと言います。
「仕事や勉強、人間関係の維持にいたるまで、どのセルフ・コントロールにも意志力は必要不可欠です。ただし、意志力は使えば消耗する『資源』としての性質を持ちます。そのため、仕事や人間関係のトラブルなどで心が折れる出来事があると、意志力はたちまち消耗し枯渇してしまいます。仕事やダイエットなど自制が必要な複数のタスクに直面しながら、意志力の量が少なくなってくると、意志力は重要なタスクの順に注がれ、優先順位の低いタスクはおろそかになります。仕事が忙しかったりトラブル続きだと、ダイエットどころか過食に走ったり部屋の掃除が行き届かなくなったりするのはこのような理由があるのです。反対に、大きなプロジェクトが終わった後の一杯などは、希少な資源である意志力を基準値にまで戻す役割を持っています。」
さらに、意志力には能力としての一面があり、使うことで鍛錬され、強化される性質を持つと言います。つまり、意志力は鍛えられるということ。こうした側面を理解することで、ダイエットの成功にもつなげられるのではと池田先生は言います。
「身だしなみを整えたり、デスク周りを整頓したりといった、ちょっとした負荷を一定期間課すと、生活のあらゆる面でセルフ・コントロールのレベルが向上したという実験結果が報告されています。ダイエットという初動にかなりの意志力を必要とする課題のために、比較的負担の少ない課題、例えばキーボードを毎日きれいに掃除するなど根気が必要なことを続けて、意志力のベースを鍛えておくのは有効でしょう。意志力は、努力により高められるスキルでもあります。誘惑を前にしてもクールに気をそらす技術は習得により身につけることができます。ごちそうという実体のある目前の利益を我慢してでも、遠い将来の目に見えない健康の方が自分に大きな利益をもたらすのだと、明確にイメージすることが大切です。
厳しいことばかり言ってきましたが、私の考えとしては、あれもこれも制限したり努力したりと自分に課すのは無理と知って、なにごとも6勝4敗くらいでよいのではないかと思います。そして心が折れたら仕方がなかったのだと諦め、元気になってからまた頑張ればよいのではないでしょうか。
経済学は、世の中にある限られた資源をいかに有効に活用していくかを考える学問です。限られた資源というのは石油や鉄鋼だけではなく、時間やお金、そして今回解説をした人の意志力をも、使えば消耗する貴重な資源ととらえています。行動経済学の見地から、決意や意志力がゆらいでしまう人の心のクセを知り、セルフ・コントロール力を高め、時には失敗をはさみながらもダイエットを続けていくことが、思い描いた理想の自分に近づいていく成功の鍵かもしれませんね。
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