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肝機能障害とは?
肝機能の低下が引き起こす症状をご紹介

「肝機能障害」とは?肝機能の低下が引き起こす症状をご紹介

健康診断などで肝機能障害を指摘され、不安に思われていませんか?
日本人間ドック学会によると、人間ドック受診者のうち33.7%が肝機能の異常を指摘されています(注1)。再検査の報告がきたにも関わらずそのまま放っておくと様々な病気のリスクが考えられます。この記事では、肝機能障害の原因、悪化した場合に引き起こされる病気とその症状、そして肝機能を高める方法についてご紹介いたします。

「肝機能障害」とは?

肝機能障害とは、何らかの原因によって肝細胞が障害を受け炎症が起こり、肝細胞が壊されてしまう病態のことです。肝機能障害が起こると肝細胞に含まれるALTやASTといった酵素が血液中に漏れ出すため、健康診断の血液検査の項目で数値の異常として発見されます。

肝機能障害が起こる原因

肝機能障害が起こる原因

肝機能障害の原因は主に5種類あります。

①ウイルス性肝炎

肝臓がウイルスに感染して炎症が起こる疾患です。肝炎を引き起こすウイルスには主にA型、B型、C型、E型の4種類がありますが、B型肝炎ウイルス(HBV)又はC型肝炎ウイルス(HCV)の場合がほとんどです。HBVは輸血や出産、注射針の使いまわし、性行為によって感染します。またHCVにおいては、輸血や血液製剤、入れ墨によって感染します。

②アルコール性肝障害

長期間にわたり過剰な飲酒をすることで肝臓に障害が起こる疾患です。エタノールを1日に男性は30g以上(ビール750ml、日本酒1合半相当)、女性は20g以上摂取すると、アルコール性肝障害を起こすことがあります。改善のためには禁酒や節酒が必要です。

③非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)

飲酒を全くしていない人、又は少量しか飲まない人の肝臓に脂肪がたまる疾患です。NAFLDのうちの10%~20%は進行性の脂肪肝である非アルコール脂肪性肝炎(NASH)が占めます。多くの場合は肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧などの生活習慣病が原因となりますが、その他にもストレスや昼夜逆転の仕事、手術後の薬剤など様々な原因が考えられます。

④薬物性肝障害

薬の副作用によって肝臓に障害が起こる疾患です。原因となる薬は抗生物質や解熱鎮痛剤、精神神経系薬、抗がん剤の場合が多いです。しかし、漢方薬や健康食品、サプリメントなどの病院で処方される薬以外でも起こりえます。

⑤自己免疫性肝炎

免疫の異常が関連して肝臓に障害が起こる疾患です。発症する人は中年以降の女性が多いとされています。原因がはっきりしておらず、①~④までの原因がはっきりしている肝機能障害を除いて診断されます(注2)。

肝機能障害の症状と悪化が引き起こす病気

肝機能障害の症状と悪化が引き起こす病気

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれており、初期の慢性肝炎では症状が現れません。そのため、悪化するまで気づかずに放置してしまう人が多くなってしまいます。急性肝炎の場合には疲労や倦怠感、食欲不振、発熱などの風邪に似た症状が現れるのが特徴です。

そして、慢性肝炎は悪化すると最終的には肝硬変や肝不全、肝がんへと進行し、浮腫(むくみ)、黄疸(皮膚や白目の部分が黄色くなる)、腹水(腹腔に体液がたまる)、肝性脳症(アンモニアなどの有害物質が脳に到達する)などの、より深刻な症状が現れます。

肝機能を高めるためには?

肝機能を高めるためには?

健康診断で数値に異常があった場合は、生活習慣の改善に取り組んで肝機能を高め、悪化を防ぐことが重要です。生活習慣の改善には運動や食事のほか、十分な睡眠やストレスの緩和が含まれます。

肝機能を高める食事

肝機能を高める食事のポイントを4つご紹介いたします。

①ビタミン・ミネラルを摂取すること

肝機能が低下すると肝臓がビタミンを蓄える力も弱まります。緑黄色野菜やきのこ類、海藻類などのビタミンとミネラルを豊富に含む食材を積極的に食べましょう。

②タンパク質を摂取すること

ダメージを受けた肝臓を修復するためには良質なタンパク質の摂取が必要です。魚介類、肉類、大豆製品、卵などを食事に取り入れましょう。その際は、ベーコンやウインナーなどの加工品は摂取量に気をつけましょう。

③肝臓の解毒作用を高める食品を食べること

よく二日酔いのときはしじみのみそ汁が効くといいます。しじみを代表に、あさりなどの貝類やタコ、エビは肝臓の解毒作用を高めます。

④主食・主菜・副菜を揃えた食事にすること

肝臓に良い食品を食べるだけではなく、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。特に、外食するときは副菜が欠けやすいため注意が必要です。単品よりは定食を選び、コンビニでお弁当を買う際は合わせてサラダも買うことをおすすめします。

肝機能障害のときの運動

適度な有酸素運動は特に非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の改善に有効です。1日に30分以上のウォーキングやジョギングなどに取り組むことで肝臓にたまった脂肪を減らすことが期待できます。また、筋肉にはアンモニア代謝によって、肝臓の働きを補完する作用があります。そのため、NAFLD以外の慢性肝炎の方にとっても運動は大切であると言えます。(進行した肝硬変等の場合は原則として運動は避けましょう。)

今回は肝機能障害の原因、悪化が引き起こす病気とその症状、また肝機能を改善する生活習慣についてご紹介してきました。健康診断で数値に異常があった場合に「症状がないから」と放置してしまうと、深刻な病気に進行する可能性があります。肝臓をいたわって、食事や運動、睡眠などの生活習慣を見直し、数値の改善に取り組みましょう。

※本ページの記載内容は記事公開時点の情報に基づいて構成されています。

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