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あの植物も薬草!? 実は身近な薬草茶で美容やデトックスを。女性に嬉しい冷え症改善・貧血・アンチエイジング効果など。

薬草茶と聞いて、どんなイメージを持っていますか?「苦そう」「匂いが独特」「煮出すのに手間がかかりそう」など敷居が高い印象をお持ちの方も多いかもしれません。でも、私たちの身近にあるシソやヨモギ、ドクダミ、イチョウやタンポポ……これらの植物もじつは立派な薬草なのです。薬草植物がもつ知られざる効能とおいしさを紹介している食卓研究家の新田理恵さんに、寒い時期に気軽に楽しむことができる薬草茶についてうかがいました。

日本には薬草が350種類以上も! 身近にある薬草茶

日本には約7,000種類の植物が自生しており、そのうちの少なくとも350~700種類は薬草であるといわれています。奈良時代に編纂された現存する最古の歴史書「日本書紀」にも薬草摘みの記述があるように、1300年以上も前から、日本人は薬用植物の効能を知り、健康を整えるために、薬草を日々の暮らしに役立てていました。お茶として飲用するほか、アルコールに漬け込んだり、入浴剤にしたり、植物に苦味のある場合は、油で揚げて天ぷらにしたりと、それぞれの薬草に適した方法があります。今回は天日干しして乾燥した薬草をお茶として手軽に飲む方法を紹介します。

①浅く煎じる

薬草茶は、弱火でじっくり煮出して煎じるという方法があります。とくに土鍋など専用の道具がなくても鍋ややかんで煮出すことができます。ただし鉄製のものは、タンニンなどの成分が鉄と反応して、お茶が変色・変質するので避けましょう。ホウロウや耐熱ガラスの鍋が適しています。

  • 薬草大さじ山盛り2杯程度をティーバッグにいれ、小鍋に水500ccと一緒に入れ、火にかける。
  • 沸騰したら火を止めて、そのまま数分蒸らせばできあがりです。

時間がないときには、ステンレス製の保温ボトルにティーバックにいれた薬草茶と熱湯を注いで置いておくだけで、美味しい薬草茶ができあがります。薬草茶には、タンニンを含んでいないものが多いので、ティーバックを入れたままでも渋さや苦みが出すぎることもなく、味の劣化もありません。種類によっては、水出しにしても美味しく飲めます。6~8時間常温で(夏場なら冷蔵庫に)置いてからがおすすめです。

  • ※例外としてヨモギなど苦味の強いものやイチョウなどのアレルギー成分のあるものは早めに薬草を取り出したほうがいいでしょう。

②深く煎じる

薬草がもつ栄養成分を出し切って、効能をより体感したい場合は、深く煎じて濃く煮出したお茶を飲むのがいいでしょう。

  • 薬草大さじ山盛り2杯程度をティーバッグにいれ、小鍋に水500ccと一緒に入れ、火にかける。
  • 沸騰したら弱火にして、お湯の量が半分になるまで約15分間煮詰める。
  • できあがった濃いお茶を1日に2~3回に分けて飲む。

苦味が気になる場合は、油分が含まれている牛乳や豆乳で割ると苦味がやわらぎます。たとえばエネルギー不足で元気を補いたい時におすすめのオタネニンジン(ウコギ科)は、高麗人参、薬用人参ともよばれ江戸時代から国内で栽培されてきた歴史をもち、古くから乾燥したものは薬用として重宝されてきました。独特の苦味があるので、牛乳で割ってホットミルクとして飲むのがおすすめです。

効果効能で選ぶ 女性におすすめの薬草茶5選!

①ヨモギ茶|貧血・冷え症改善

薬草の女王様といわれているように、女性にうれしい薬効がたくさん。カフェインがなく身体を温める効果があり、妊産婦にもおすすめです。ヨモギに多く含まれるクロロフィル(葉緑素)は、血の巡りを良くし、血管を拡張する作用があります。また鉄分も豊富に含まれているので、冷え症や貧血の改善にも期待できます。殺菌作用があるので、炎症を抑え美肌を保つにも効果的です。

  • 苦味が少しあるので、ティーポットにお湯を入れて2~3分置いてから飲むのがおすすめです。

②ナツメ茶|冷え症改善・アンチエイジング・精神安定

東洋医学では、身体を温める作用があるものを「温性」「熱性」と分類します。身体を温める代表選手である生姜でも温性と分類されているのに対して、ナツメは「大熱(たいねつ)」と分類され、もっとも身体を温めるパワーが強い食材のひとつです。

ナツメの実を乾燥したものは大棗(たいそう)と言い、中国では古来より漢方薬として重宝され「一日食三棗(毎日3個のナツメを食べれば、年をとっても老いない)」という言葉があるほど。鉄分、カルシウム、カリウム、マグネシウムが豊富に含まれているほか、サポニンという抗酸化物質で脂肪やコレステロールの蓄積を防いだり、活性酸素を除去したりする働きがあります。

  • 鍋に500ccの水と乾燥ナツメ30gほどを入れて、沸騰したら弱火にして10分~15分程度、煮出します。

③ハトムギ茶|アンチエイジング・美肌・便秘解消

冬の寒い季節にバランスを崩しやすいのは腎の気。腎臓の働きをサポートしてくれるのがハトムギ茶です。ハトムギは麦の一種ですが、良質のアミノ酸のバランスが穀物のなかで一番優れ、栄養価が高い食材です。利尿作用があり、腎臓の働きを活発にしてくれるほか、食物繊維が豊富で便秘の改善にも。さらに肌のトラブルにも効果が期待できます。昔からイボや肌のトラブルに効くと言われる生薬として名高い「ヨクイニン」はハトムギの皮を除いた種子のこと。肌の炎症を抑え、新陳代謝をアップし皮膚に潤いやハリを与えてくれます。

  • 水200ccとハトムギ大さじ1~2杯を弱火で5分程度、煮出します。身体を冷やす作用があるので、ショウガなどと温める食材と一緒に合わせるのもいいでしょう。

④ドクダミ茶|デトックス・美肌・冷え症改善

ドクダミの生薬名は十薬(じゅうやく)といい、昔から多くの薬効をもつ万能薬として重宝されてきました。利尿作用があり老廃物を排出するので、むくみや便秘の改善にも効果が期待できます。さらにドクダミに含まれるポリフェノールは、血管を丈夫にし、血液をさらさらにしてデトックス効果が抜群。乾燥させた葉は、臭いはなく味もまろやかで飲みやすいです。

  • 鍋などで煮出すほか、ティーポットに入れ、熱湯を注ぎ2~3分置いて飲むのもおすすめです。

⑤トウキ(当帰)茶|冷え症、貧血、生理痛の改善

トウキ(当帰)はセリ科の植物で、血液を作り巡らせる効果があります。生の葉を一枚食べると、冬でも汗がじんわりするほど身体を温める効果が高いといわれています。古くから女性の身体をサポートしてくれる薬草として有名で、生理痛や生理不順など婦人科系のトラブルや貧血、肩こり、腹痛などにも効果があります。セロリのような香りで最後に甘味があり、飲みやすく、ノンカフェインなので寝る前に飲むのもおすすめです。

  • ティースプーン1~2杯の茶葉をティーポットに入れ、熱湯を注ぎ3~5分程度置いて飲むほか、より効能を感じたい方は、鍋で煮出して飲むのがいいでしょう。
  • ※トウキ(当帰)の根は漢方薬の生薬として代表的なもので、血液の巡りをよくして身体を温め、月経不順や更年期などの婦人科疾患を改善する効能があります。

寒い冬に飲みたい! 薬草茶のアレンジレシピ

抗酸化、抗炎症作用があるターメリックのホットミルク
抗酸化、抗炎症作用があるターメリックのホットミルク

①ターメリックミルク

カレーのスパイスでおなじみのターメリックとは秋ウコンのこと。ウコンは肝臓によい薬草の代表格で油と一緒に摂ると吸収率が上がります。オーストラリアのメルボルンでも「ゴールデンミルク」の名前で親しまれている人気のホットドリンクです。温めたカップ1杯分のミルクにターメリックパウダー小さじ1/2杯を溶かし、お好みで蜂蜜を加えます。黒胡椒を少しふりかけると吸収力がさらにアップします。

②ジンジャーハニードリンク

生姜をスライスして蜂蜜とお好みでシナモンやクローブ、黒胡椒などのスパイスと柑橘の皮などと一緒に漬け込みます。冷蔵庫で2~3日寝かした後、生姜の蜂蜜漬けとお好みのドライフルーツやナッツをカップに入れて、お湯を注ぎます。

③蘇桂茶(そけいちゃ)

6月頃にはスーパーでも手に入りやすい食材の赤紫蘇ですが、乾燥させた葉をお茶として飲むのもおすすめです。赤紫蘇はポリフェノールが多く、身体を温めてくれます。そこに血管を拡張させて血液の流れを良くするシナモンパウダーをふりかけると、より温める効果が倍増させます。中国でも「蘇桂茶」としておなじみのホットドリンクです。

飲むだけじゃもったいない 薬草茶のさまざまな利用法

薬草茶を弱火で煮出すときに上がってくる湯気には、薬効成分が含まれています。そのため、ハーブスチームとして顔や手をかざして浴びるのもおすすめです。また、飲み終わった後の出しガラは、ティーバッグに入れてお風呂に入浴剤として入れれば、美容効果や血行促進効果があり、香りも楽しむことができます

薬草茶を飲んだことがないという方は、いつも飲んでいる紅茶や番茶に薬草茶を少量ずつ混ぜて、味を調整しながら薬草茶に慣れていくのもいいでしょう。また3~4種類の薬草をブレンドすれば、バランスのとれた味わいが楽しめます。身近にある手に入りやすい薬草を使って、健やかな暮らしを始めてみませんか。

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